便秘からの下痢、お腹が痛くなってトイレに駆け込んでみたら硬い便が出たあと、急に下痢へ、そしてまた便秘・・・
下痢止めも「コレ飲んだら、便秘になるんじゃ?」と思うと怖くて飲めない(>_<) どうしてこのような便秘と下痢を交互に繰り返す奇妙なことが起こるのでしょうか?
下痢や便秘などのお腹の不調は腸のなかの悪玉菌を増やす要因ともなって、さらに状態が悪くなってしまいます。
便秘と下痢を交互に繰り返す、症状は同じでも原因はひとつとは限りません。それでは便秘と下痢を繰り返しているときにはどのような原因が考えられるのか見ていきましょう!
【原因1】ストレス
「朝の出勤(通学)、満員電車に乗ったとたん」
「会社の会議でプレゼン」
「大事なテスト」
などなど精神的に負荷がかかったタイミングで便秘や下痢になるといった傾向はありませんか?
「そうそう、まさにそうだよ!」というならその原因はストレスかもしれません。
腸の働きは精神的なストレスと深い関係があります。まず脳で感じたストレスが自律神経の一種「迷走神経」という回路を伝って腸まで伝わります。
すると、腸が痙攣したり、コントロールが乱れることで下痢や便秘になったり、便秘と下痢を交互に繰り返すといった便通異常を引き起こす原因になります。
ストレスで大腸が痙攣「痙攣性便秘」
便秘にもいくつかのタイプがあります。その中の「痙攣性便秘(けいれんせいべんぴ)」タイプは便秘と下痢を交互に繰り返す特徴を持っています。
この「痙攣性便秘(けいれんせいべんぴ)」を引き起こす一番の原因がストレス!
痙攣性便秘は大腸の一部が痙攣して起こる便秘で、まるでバルーンアートのねじられた風船のように一部分がキュッと締め付けられる症状で、一番の原因はストレスです。
通り道が狭くなったところに便が詰まって便秘に・・・そして便が詰まってところが抜けると後ろに溜まっていた水様便が下痢となって出る、これが便秘のあとに下痢といった症状を繰り返すメカニズムと言われています。
ストレスで大腸の動きが乱れる
大腸が過剰に運動しすぎると便の水分が十分に吸収されず下痢に、運動が鈍くなると便の水分が吸収されすぎて便秘になります。
健康な人の大腸は絶妙に理想的なバナナ状の便を生み出すために絶妙にコントロールされてるんですね。
でもストレスによって大腸のコントロールが乱れ過剰に動いたり、動かなかったりを繰り返すと便秘なのに下痢が急に起こったりを繰り返すわけです。
▼便秘のタイプいろいろ
・直腸性便秘
便が直腸までおりてきても便意を感じない、便意の異常です。普段から便秘を我慢していたり、浣腸を常用している人がなりやすい便秘
・弛緩性便秘
下剤の常用などで大腸の動きが悪くなり便の排出がうまくいかないタイプの便秘
・痙攣性便秘
一部が痙攣(けいれん)しキュッと締め付けられる。便の通り道が狭くなりそこに便が詰まることで便秘になる。
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音楽の力でストレス解消!癒やしミュージックおすすめ3選
音楽療法があるように音楽には高いストレス解消効果があります。
癒やしのポイントは流れるようなゆったりしたテンポの音楽を聞くこと。目をつぶってゆっくりと呼吸しながら音に耳を傾けてみてください。
ゆったりしたテンポの音楽は副交感神を優位にして心拍や呼吸を整えストレスで緊張した心を癒やしてくれますよ♪
ヒーリング系
以下YouTubeコメント引用自然の音
以下YouTubeコメント引用オルゴール
以下YouTubeコメント引用他にもYouTubeには癒やし系音楽がたっぷり♡あなた好みの癒やし音楽をぜひ探してみてくださいね♪
キーワードのヒント!
・癒やし・リラックス・α波・副交感神経・自然音楽・カフェミュージックなどなど
音楽は好みの部分も多いですがロックやダンスミュージックのようなアップテンポの曲は神経を高ぶらせる交感神経を刺激しやすいので注意してくださいね!
【原因2】腸管形態異常「ねじれ腸」「落下腸」
「私の場合はどうもストレスじゃない気がするんだけど・・・」
便秘と下痢を繰り返すといった過敏性腸症候群と診断されると「ストレスが原因だ!」と一元的に診断されることも少なくないといいます。
「メンタル系の薬を飲んでも治らない」「ストレス解消しても治らない」とお悩みの方に新たな可能性が示されました!それが「ねじれ腸」「落下腸」です。
日本人の8割が大腸の形が異常「腸管形態異常」
便秘や過敏性腸症候群のスペシャリスト 水上健 先生が発見した新たな便秘、下痢の原因「ねじれ腸」「落下腸」。
先生がこれまで日本人2万人以上を診察してきた結果、8割の人がねじれ腸、もしくは落下腸、もしくは両方だったというからまったく他人事ではありません。
ちなみに欧米人(ドイツ人)には形態異常はほとんど見られなかっらことから日本人(アジア人)特有の遺伝的なものではないか?と水上先生はおっしゃっています。
ねじれた部分に便が詰まる
ストレスが原因の痙攣性便秘と同じく、腸のねじれている部分が狭くなり、便が詰まることで便秘と下痢を繰り返す原因になります。
ねじれ腸チェックリスト
– 子供の頃から便秘がち
– 腹痛を伴う便秘になる
– 便秘後に下痢になる
– 運動量が減った途端に便秘になる
出典:ねじれ腸マッサージ 水上健
遺伝的なものといいますが子供の頃からの便秘症にかぎらず、「運動量が減った途端」にも症状が出る点は見落としがちなのでご注意。
「部活をやめた途端」「趣味のスポーツを止めた途端」に便秘が始まったという方は「ねじれ腸」「落下腸」の可能性を疑ってみてくださいね。
ねじれ腸に効果抜群!!3分マッサージのやりかた
寝ころぶ場所さえあればたった3分で簡単にできるマッサージ法です。ねじれた腸のつまり解消に効果絶大ですよ!
「子供の頃からの便秘症が嘘のように解消!」
「マッサージを始めた翌日から毎日スッキリ」
などなど「世界一受けたい授業」「はなまるマーケット」などテレビでも紹介され大反響!
ねじれ腸マッサージは「左腹部1分」「下腹部1分」「上体ひねり1分」の合計3分!
起床直後と寝る前の1日2回が効果的なタイミングです。
左腹部トントンマッサージ1分
まず、ねじれが発生しやすい「下行結腸」をマッサージしていきます。
ポイントは強く押すのではなく軽い力でお腹をトントンしてその振動で「腸をゆらす」こと。両手を使って小刻みにトントンしてしっかり腸へ振動を伝えていきます。
1.仰向けにねころぶ
・腰の下にクッションを置くとさらに効果的(腰痛防止にもなる)
・お腹、全身の力を抜いてリラックス
2.左腹部を指先で軽くトントン
・使うのは親指以外の4本
・指はピンと伸ばし、指先で軽く突くように
・下行結腸を両手の指ではさむようなイメージ
・右手・左手を交互に使って小刻みに下行結腸を揺らす
・強く押すのはNG!指先でお腹が少し凹む程度の軽い力でトントン♪
3.1分間、下行結腸を上から下へ、下から上へまんべんなく「揺らす」
・左腹部の上から下にかけて通っている「下行結腸」をまんべんなく揺らす
・小刻みに腸を揺らしながら上から下、下から上へと少しずつ移動
下腹部トントンマッサージ1分
左腹部のマッサージが終わったら次は下行結腸からつながるS状結腸を揺らしていきます。
1.仰向けにねころぶ
・腰の下にクッションを置くとさらに効果的(腰痛防止&落下腸が戻りやすくなく)
・お腹の力を抜く
・全身の力を抜いてリラックス
2.1分間、下腹部を指先で軽くトントン
・S状結腸をトントン揺らすのが目的
・ヘソの下から下腹部にかけて上下に移動しながら小刻みに1分間トントン
・S状結腸を両手の指ではさむようなイメージ
上体ひねりマッサージ1分
次は立ち上がって横行結腸と下行結腸のつなぎ目を揺らしていきます。ここは肋骨が邪魔してトントンマッサージでは振動が十分に伝わらないので体をひねる運動で揺らしていきます。
1.肩幅より広めに両足を開き、両腕を開いて大の字に
2.1分間、両手を広げたまま大きく左右にひねり運動
・力を抜いてリラックス
・腕の力を抜いてプランプラン振るようなイメージ
・息を履きながらひねるとひねりやすい
・ひねりすぎて腰に負担をかけすぎないように注意
参考:ねじれ腸マッサージ 水上健
【原因3】食物アレルギー
口に入れたものに原因があるケース。
食物アレルギーというと皮膚のかゆみや、咳といった症状は知られていますがお腹の不調を起こす場合もあります。お腹の不調が何かを食べたタイミングと連動してないか考えてみましょう。
見落としやすい「遅延型」の食物アレルギーとは
「遅延型アレルギー」とは忘れた頃に症状がやってくるタイプのアレルギーです。
口に入れてから数十分以内にかゆみや蕁麻疹・下痢・咳などの症状がでるのは「即時型」の食物アレルギーです。
即時型フードアレルギーは食べてすぐに症状が出るので、「原因はさっき食べたあれかな?」と原因を特定しやすいものです。
「遅延型アレルギー」は口に入れてから数時間~数日後に症状が現れるため、なかなか予想がつかず、見落としがちになる点が厄介です。
また、「アレルギーで便秘になる」なんてちょっと考えにくいですが「遅延型アレルギー」は下痢だけでなく便秘の原因になることもあり、これもまた気付きにくい原因になっています。
スマホでパシャッ!食べたものを記録してみよう!
遅延型アレルギーは数日間の食べたものをさかのぼらないと原因がわかりません。そんなときに活用してほしいのがスマホのカメラ、何かを口に入れる前に1枚パシャリ☆
写真で記録しておけば体調不良が起きたとき、後からさかのぼってチェックできますよ♪同時に自分の食生活を視覚的に見直すこともできておすすめです!
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【原因4】リーキーガット 腸管壁浸漏症候群
画像:draxe.com
腸の粘膜に穴が空いてしまう病気をリーキーガット症候群といいます。粘膜に穴が空くことで腸壁が損傷され、腸が炎症しやすくなり下痢や便秘といった症状が出ると言われています。
Leaky(漏れる)Gut(腸)という英語からも想像できるように、腸から細菌やウイルス、食べたものなどいろんなものが血管に漏れてしまう深刻な状態です。
リーキーガットはあらゆる病気を引き起こす
自己免疫疾患(アレルギー・リウマチ・喘息・アトピー・乾癬・潰瘍性大腸炎・クローン病など)ガス腹・過敏性腸症候群(便秘・下痢)・慢性疲労・関節痛・頭痛・皮膚の発疹(ニキビ・赤ら顔(酒さ)など)・カンジダ症・免疫力の低下・栄養不足・自閉症・てんかん・チック症・パニック障害・ADHD(注意欠陥・多動性障害)
リーキーガットの原因になるもの
※腸内フローラと関連性が深いものは太字で表示
・食生活の乱れ
・低食物繊維・高脂肪・暴飲暴食・不規則な食事
・食べ物
精製された炭水化物・砂糖の摂り過ぎ・グルテン(小麦)・ガゼイン(牛乳・乳製品)
・添加物
・着色料・防腐剤・酸化防止剤など・塩素
・薬物
・抗生物質 ・ ピル(避妊薬)・非ステロイド系抗炎症薬(イブプロフェン、インドメタシン等)・ステロイド薬・ワクチン
・刺激物
・アルコール・カフェイン
・ その他
ストレス・水銀、鉛など重金属の蓄積・寄生虫やバクテリア
リーキーガットは検査が困難?
これまで原因不明とされてきたあらゆる病気の解明につながる新しい要素として海外でリーキーガットは高い注目を集めています。
ただ、残念なことに日本ではまだ研究が進んでおらず、「リーキーガット」という言葉さえ知らない医師も少なくないといいます。そのため現状では気軽に病院で検査とはいかない模様。
対策のカギを握るのは「腸内フローラの改善」
原因になるものがあまりにも多すぎて、原因を特定するだけでも難しそうですよね。改善のカギを握るのは腸内フローラの改善と言われています。
リーキーガットになるのは腸内フローラの乱れが大きな要因ではないかと考えられています。
腸粘膜は腸内細菌のサポートを受けて再生されてますが、悪玉菌が増え腸内フローラが乱れていると再生が間に合わずリーキーガットになってしまうと考えられています。
【原因5】大腸がん・大腸ポリープなどの病気
大腸ガンやポリープなどで便の通過が妨げられることで便秘と下痢を繰り返すこともあります。そのほか便秘や下痢には潰瘍性大腸炎やクローン病、膵炎や膵臓ガンなどが隠れていることもあるというので重症化を未然に防ぐためには検査が必要です。
「病気が見つかるのが怖いから検査はしたくない」という人もいますが、それは絶対にアウト!もし大腸ガンが見つかっても早期発見なら100%近くの治癒率があります。でも、放置してこじらせてしまうと生命の危険が高まります。
「ストレスや体質が原因と思って放置していたら手遅れだった」なんてことになったらもう巻き戻しできません!一度は病院で検査しておくのが安心ですね。
こんな症状もあったら特に注意!
・嘔吐や発熱を伴う
・便に血がまじる
・便が黒い・色がいつもと違う
・何をやっても改善しない
・食欲不振
・体重減少
・倦怠感
・急にお腹が出てきた
こんな便秘対策は逆効果!
便秘と下痢を繰り返している人には刺激を与える便秘対策は逆効果になる事があります。刺激を与える便秘対策とは便秘薬や冷たい水を飲むなど「腸に刺激を与えて活発に働かせる対策」
ストレスによる痙攣性便秘やねじれ腸で腸が詰まっていたり、アレルギーやリーキーガットで腸が過敏になっている時にはお腹に優しいものを食べ、腸に過度な刺激を与えないように注意しましょう。
不溶性食物繊維
ストレスによる痙攣性便秘やねじれ腸など便が一部に詰まっているタイプの便秘には不溶性食物繊維の摂り過ぎはさらに便を詰まらせる原因になります。
不溶性食物繊維は絶対厳禁ではなくバランスが大事といわれています。海藻類やきのこ類、大麦など水溶性食物繊維の多い食材とバランスよく食べましょう。
便秘薬(刺激性)
便が詰まっていたり、過敏になっている時に刺激性の便秘薬は逆効果です。刺激性の便秘薬は日本で最もポピュラーに売られている便秘薬です(コーラック・スルーラック・ビューラックなど)。アントラキノン系・ジフェニルメタン系といったものがあります。
一方で便を柔らかくする効果があるマグネシウム剤は非刺激性の便秘薬で、痙攣性便秘やねじれ腸にも効果があり、実際の治療にも使われています。
便秘茶(下剤成分入りのもの)
便秘茶と呼ばれるものの多くには刺激性の下剤成分が入っています。原材料にセンナ・大黄(ダイオウ)・アロエ(キダチアロエ/アロエベラ)・キャンドルブッシュなどが使われているものは刺激で出すタイプなので注意が必要です。
冷たい水
「朝の起き抜けに冷たい水を飲む」便秘対策があります。これも腸の蠕動運動を活発にする対策なので注意。
デトックスウォーター(塩水洗浄)
レモンを加えた生理食塩水を大量に(1,000mlほど)飲むことでお腹の中のものを出し切る、という方法で「デトックスウォーター・塩水洗浄・ソルトウォーターバッシング」などいろいろな言い方があるようです。
宿便を出し便秘に絶大な効果があると言われてますが強制的に下痢を起こす方法なので便が詰まっている人には危険です。
デトックスサプリ
「デトックスサプリ」「腸内洗浄サプリ」などと銘打った商品の中には刺激性の下剤成分が入っているものや大量の乳糖で意図的に下痢を起こすものもあるので注意しましょう。
その他刺激性のある要注意なもの
- 香辛料
- アルコール
- カフェイン
- 炭酸飲料
- 冷たいもの
- 熱すぎるもの
- 脂っこいもの
こんな病院には気をつけて!
「日本の便秘治療は欧米に比べ10年遅れてる!」と便秘の名医がおっしゃっています。便秘を専門的に研究している医師が日本にはほとんどいないのが現状だそうです。
便秘や軽度の下痢などは「即座に生命にかかわらない病気」として病院へ行っても軽くあしらわれてしまうことも・・・
名医を探すのは簡単ではありませんが、患者と一丸となって便秘・下痢の原因を探ってくれるような頼れる医師を見つけましょう。
1.すぐに刺激系下剤を出す
刺激系の下剤は一時的な便秘解消にはなりますが根本的な便秘対策にはなりません。長く使っていると大腸が黒くなる病気(大腸メラノーシス)になる副作用もあります。
特に理由もなく、便秘というと簡単に刺激系下剤を処方する医師は便秘についての専門知識を持ってない可能性が高いです。
2.ストレスと決めつけている
便秘と下痢を繰り返す = 過敏性腸症候群 = ストレス とほぼ決めつけているような医師にも注意です。
こういう医師はストレス以外に原因がある時には治療の妨げになります。「ストレスに思い当たる節がない」「相談してもはぐらかされる」など違和感を感じたら病院を変えてみるのも一つですよ。
まとめ
便秘と下痢を繰り返す症状は人それぞれいろいろな原因が考えられるということですね。
最も注意が必要なのは「深刻な病気のメッセージが隠れている場合もある」という点です。
長い間、便秘や下痢といった便通異常が続いているのに便潜血検査や大腸内視鏡検査など一度も検査したことがないという方、必ず一度は病院で検査を受けてくださいね!
自己流の対策はそれからでも遅くありません。優先順位を間違えないように注意を。