甘いのに体にいい!そんな貴重な甘味料のオリゴ糖。 「便秘を解消したい」「腸内環境を整えたい」「ダイエットに役立てたい」 近年の研究でオリゴ糖にはさまざまな健康効果があることがわかってきています。 オリゴ糖はシロップやサプリでも補給することができますが自然に食材から補給できればうれしいですよね。
ここではオリゴ糖が多い食材の一覧表やちょっとした一手間で品に含まれたオリゴ糖を増やす方法やオリゴ糖効果、オリゴ糖シロップの注意点などをご紹介。
オリゴ糖が多い食品
オリゴ糖の摂取量は2g~10g/日
1日のオリゴ糖摂取量は2g~10g/日が理想です。(実践女子大学の田島眞) ゴボウで換算すると55g~277gになります。55gだとなんとか食べられそうな感じもしますがこれだけで毎日のオリゴ糖を摂取するのは難しそうですね。 玉ねぎやはちみつ、エシャロットなどさまざまな食材を組み合わせでバランス良く、飽きないようにするのがポイントとなってきそうです。
オリゴ糖の多い食品ランキング
オリゴ糖を多く含んだ食品 | 100gあたりの含有量 | |||
---|---|---|---|---|
きな粉 | 7.0 | |||
ゴボウ | 3.6 | |||
玉ねぎ | 2.8 | |||
エシャロット | 2.8 | |||
納豆 | 2.0 | |||
ハチミツ | 1.5 | |||
ニンニク | 1.0 | |||
バナナ | 0.3 |
番組の中で紹介されていたオリゴ糖を多く含む食品ランキングの1位は「きなこ」でした。きなこといえば元は大豆、女性ホルモンを助けるイソフラボンも補給できて一石二鳥の食材です。
芋やお米などはオリゴ糖含有量が多くないため、この表にありませんがちょっとした一手間でオリゴ糖を増やして補給することができます。
オリゴ糖は「加熱」で増やせる
食品のオリゴ糖を調理法で増やす方法として実践女子大学の田島眞先生がテレビで紹介されていたものをご紹介します。 お気づきのようにオリゴ糖が食品に含まれる量は微量です。オリゴ糖が多い食品だけを見てもあれだけの量しかありません。 調理法で一工夫加えてしっかりオリゴ糖補給に役立てたいですね。

オリゴ糖はデンプンが分解されることでも作り出されます。デンプンは酵素の働きで分解されるとなんとオリゴ糖になるんです。不思議ですよね。このデンプンをオリゴ糖に変えてくれる酵素がしっかり働いてもらうために必要な条件が加熱です。
バナナは焼いてオリゴ糖アップ

By: Jeff Sandquist
お米は40~50度で1時間
お米のオリゴ糖が倍になる方法です。主食のお米からオリゴ糖が補給できるのはうれしいですよね。 やり方は簡単です。お米を研いで炊飯ジャーにセットしたら後は40~50度の温めのお湯を注いで1時間置いてから炊く。 たったこれだけです。これだけでオリゴ糖の量が倍になるならやってみようという気にもなります。炊飯ジャーのタイマーを使えば普段お米を炊くのとほどんど手間はかかりません。

ゴボウは40~50度で5分間
オリゴ糖を含む食品ランキングでも上位のゴボウも加熱でさらにオリゴ糖を増やすことができます。ゴボウは水溶性食物繊維と不溶性食物繊維のバランスも優れた食材なので便秘、下痢にかかわらず食卓に摂り入れたい食材です。
ゴボウはお米ほど時間はかからずたった5分でオッケー^^ 調理前に40~50度のお湯に5分間漬けておくだけでオリゴ糖の量がアップします。ゴボウは食材のなかでもオリゴ糖含有量がかなり多い食べ物なのでこのひと手間の恩恵も大きそうですね。
私はいつもゴボウを使うときはアク抜きをしますが、このアク抜きにはお湯は使わないようにしています。はじめはアク抜きと一緒にやれば一石二鳥じゃん!なんてことも頭によぎりましたがささがきにしてからお湯に漬けるとなると他の大事な栄養も流れでてしまうような気がするので、アク抜きの前に5分間お湯に漬けておくようにしています。
ゴボウは買ってきたそのままでは長過ぎるので20cmほどに切り分けてお湯につけるようにしています。ボウルよりも浅めのタッパーを使った方がお湯の量も少なく済むのでおすすめです。 なお、この方法はゴボウだけでなく芋類にも使えるとの事です。
タマネギは炒めると効果がアップ
玉ねぎでおすすめされてた調理法が炒めることです。タマネギってよーく炒めると甘くなりますよね。あれがオリゴ糖が増えている証なんだとか。また、玉ねぎに含まれるオリゴ糖は炒めることで分子が細かくなってビフィズス菌のエサになりやすいそうです。 オリゴ糖だけで考えるとオニオンサラダは非常にもったいないことしてる事に。
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オリゴ糖の効果

腸内の善玉菌が増える
オリゴ糖は善玉菌のエサになる
オリゴ糖を摂取していると大腸にいる善玉菌を増やすことができます。 お腹の中には悪玉菌(ウェルシュ菌などの腐敗菌)と善玉菌(ビフィズス菌などの発酵菌)がいます。 オリゴ糖は善玉菌の大好物なんですね、そして善玉菌の餌となって活性化させることがさまざまな研究で明らかになっています。
悪玉菌のエサにはならない
そしてオリゴ糖のすごいところは悪玉菌のエサにはならないところ。 悪玉菌のエサは脂質やタンパク質です。なので善玉菌だけを選択して活性化できるというとっても優れた特性を持った食材です。 オリゴ糖の用に間接的に善玉菌を増やす物を「プレバイオティクス」といい健康への期待が高まっています。 ちなみにヨーグルトだったり乳酸菌サプリだったり菌を補給するものが「プレバイオティクス」です。
便秘の改善
「オリゴ糖が便秘に良い」という理由は「便を柔らかくする」ことと「善玉菌を増やす」ことの二種類があります。 オリゴ糖はこのダブルの働きで便秘の解消に役立ってくれます。
水分を蓄え便を柔らかくする
オリゴ糖には水溶性食物繊維と同じように「保水性」があり、便をやわらかくしてくれる効果があります。 硬い便を治すにはこの保水性というのはとっても重要。一説によると柔らかさのある健康的な便には70%以上の水分が必要だといいます。 食べたものは通常、胃で消化され小腸で栄養が吸収されますが、オリゴ糖は難消化性が高く小腸ではあまり吸収されずに大腸まで到達します。 大腸まで届いたオリゴ糖が水分を十分に吸水してくれるので便の水分量が保たれ便が柔らかくなります。 逆にオリゴ糖を食べ過ぎると軟便やひどい場合には下痢になることもあるので便の硬さを目安にオリゴ糖の摂取量は調整しましょう。
善玉菌を増加し排便力をアップ
便秘の時「腸が動いてる気配が全くない」ということはありませんか?便秘の原因の多くに「腸の動きの悪さ」が関係しています。この腸の動きの悪さを改善するのに大切なのが善玉菌です。 善玉菌は腸の中でお酢のような酸性物質(短鎖脂肪酸)を作り出し、この善玉菌が作りだした酸性物質が大腸の粘膜を刺激しすることで腸の運動(蠕動運動)を促しています。 お腹の中で悪玉菌の割合が多くなり善玉菌が不足していると腸への刺激が薄れその結果、腸の動きが悪くなってしまうわけですね。 なので排便力をアップするという意味でもオリゴ糖で善玉菌を増やすことは有効です。
ほかにもいろんな効果が
水素を発生!アンチエイジング効果
オリゴ糖や食物繊維が腸の中で善玉菌に分解されると水素が発生します。 水素といえば。いま大注目のアンチエイジング物質です。水素は老化物質である活性酸素を無毒化するチカラを持っているからです。 まだ、お値段が高いので一般的な普及とまでは行きませんが、これからどんどん水素水は身近なものになってくることは間違いないでしょう。 オリゴ糖はこの水素の元にもなるし水素へ分解する働きをする善玉菌の増殖にも役立ちます。水素水を飲む前に腸内細菌を善玉菌優勢に保つことが大事かもしれませんね。
善玉コレステロールが増加し動脈硬化を予防
悪玉コレステロール値が高くなると動脈硬化のリスクも高まります。動脈硬化を予防するにはこの悪玉コレステロール値が高くなり過ぎないように注意しなければいけません。 オリゴ糖はコレステロールに対しても間接的に影響しオリゴ糖は血液中の善玉コレステロール(HDL)を増やすといわれ、善玉コレステロールが増えることで悪玉コレステロール(LDL)や中性脂肪の低下にも役立ちます。その結果動脈硬化の予防としてもオリゴ糖は期待されています。
オリゴ糖シロップ サプリは「混ぜ物」に注意

オリゴ糖シロップや粉状のサプリってありますよね。お砂糖の代わりに煮物に使ったり、ご飯を炊く時にちょっと足してみたり、オリゴ糖が手軽に補給できるすぐれものです。 注意が必要なのは「オリゴ糖」といいながらも混ぜ物が入ったものがあまりにも多いからです。
「オリゴ糖」を買うときは必ず成分表を確認してください。 成分表に「ショ糖」と書いてある物は「砂糖」です。商品名にオリゴ糖と書いてあっても砂糖が混ざってるんです。これって詐欺みたいなもんじゃないの?って思います。 ショ糖の他にも人工甘味料のアセスルファムK・スクラロース・アスパルテームなどが混ぜられてるものまであります。
人工甘味料の副作用についてはここでは触れませんが、人工甘味料は専門家の間でも「危険だ」「やめたほうがいい」という意見の多い代物です。 せっかく健康のためにオリゴ糖を買っているのに砂糖や人工甘味料が混ぜられてるなんて裏切り行為としか言いようがありません。 「オリゴ糖」という商品名にだまされないようみなさんご注意を。